2005年03月24日

会社を作る(商法の改正)

会社を立ち上げて起業してみようとしている方は検討の余地ありです。


現在、2006年度施行予定の商法改正について国会で審議がなされています。
審議が順調に進めば、来年度商法(会社法)が大きく変わります。

ここでは、ライブドアによるニッポン放送買収問題で関心が高まっている敵対的買収についての議論もなされていますが、この詳細はまた別の機会に考えてみたいと思います。


さて、会社設立・起業に関連するのは下記の事項です。
 @最低資本金規制を撤廃
 A有限会社を株式会社に統合。合同会社を創設


@の最低資本金については、現行法では「株式会社」は1,000万円、「有限会社」は300万円となっています。特例として「新事業創設促進法」で、一定の条件の下(※詳細追記)、前記の最低資本金に満たない額、極端な話1円での会社設立(1円起業)ができるようになっています。

しかし、この特例の手続きは、経済産業局への届出が面倒であったり、5年内に前記の最低資本金以上とする増資をしないと強制的に解散させられてしまったりと制約の多いものでした。

今回の法改正で予定されている「最低資本金規制の撤廃」により、一定の条件や強制解散といった問題はなくなり、資本金1円で通常の会社の設立が可能となるものです。


Aは、@に関連して、最低資本金がなくなってしまった以上「株式」「有限」の垣根をとってしまおうというものです。「有限会社」がなくなり「株式会社」に一本化されます。
しかし、現行法の有限会社は、株式会社にはない特徴、「役員の任期がない」「法制度としての取締役会がない」など煩雑な手続きの省略ができるといったメリットもありました。

新法では、そのあたりも考慮されており、選択により取締役会不要の「簡易な機関構成の株式会社」とすることもできるようになっています。
また、役員の任期の問題は、現行の株式会社の「取締役2年 監査役4年」を「最長10年」とすることで解決を図っているようです。これは、一律任期なしとする議論もあったようで、現行の有限会社から比べるとやや面倒かもしれません。

他には「合同会社」なるまったく新しい形態の会社が登場してきます。
「合名・合資会社」と「株式・有限会社」を足して2で割ったようなもので、両者のいいとこどりをしようと言うものです。

ただ、これは実際にどのように利用されるかが現状では不透明な部分があり、本当に「使える」制度になるかどうかがまだ見えてきません。
今後の議論を見守っていく必要があるでしょう。


この他「類似商号制度の廃止」等もあり、会社設立をめぐる環境は大きく変わっていくことが予想されます。
今現在、会社を設立して起業をしてみようという方は、新法施行「前」がよいのか「後」がよいのか慎重に検討していく価値があると思います。

これは私見ですが、よほどの急ぎでもなければ現行法での1円会社は作るのはやめておくのが得策と思います。


いずれにしても、中小ベンチャーの創業も促す方向で法改正が行われていることは喜ばしいことです。
※新事業創設促進法

 この特例を利用できるのは同法で定める「創業者」でなくてはなりません。
「創業者」とは、事業を営んでいない個人であって、2ケ月以内に新たに会社を設立して、その会社を通じて事業を開始する具体的な計画を有する者をいいます。
 
 具体的には、給与所得者、専業主婦、学生、失業者などです。

posted by きむたろ at 12:23| 東京 ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | 会社設立 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。
 今年の商法改正は21世紀のビッグな改革です  ね。木村様のブログ、内容が豊富でわかりやすく
 参考になります。リンク集にいれさせていただき ます。
Posted by 木下 at 2005年03月28日 12:09
はじめまして。
 今年の商法改正は21世紀のビッグな改革です  ね。木村様のブログ、内容が豊富でわかりやすく
 参考になります。リンク集にいれさせていただき ます。
Posted by 木下 at 2005年03月28日 12:09
コメントありがとうございます。
参考にしていただければこちらとしても励みになります。

今後とも贔屓にしてやってください。
Posted by きむたろ at 2005年03月28日 20:00
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