2005年06月09日

相続人は誰?(その3)

5/9と11日に相続人についてお話してきましたが、これらの相続人のことを法定相続人といいます。法律(民法)によって定められている相続人という意味です。

亡くなった方(被相続人)が遺言書でも残していない限りは、この法定相続人が「相続人」となります。遺言書については、また別の機会でお話をします。

今回は、この法定相続人の例外についてお話をします。
本来、相続人は民法の規定に基づき自動的に決まってくるものです。
しかし、特殊な事情がある場合には、やはり民法の規定により「本人の意思に関わらず」相続人となることができない場合があります。

これが相続欠格推定相続人の廃除です。

@相続欠格
本来なら相続人となれるはずの者について、相続させることが一般人の法感情に反するような事情があるとき、法律上当然に相続人の資格を失わせる制度のことをいいます。

一般人の法感情に反するような事情は以下のとおりです(民法891条)。
(1)故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位に在る者を死亡するに至らせようとしたために、刑に処せられた者
(2)被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者
(3)詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、これを取り消し、又はこれを変更することを妨げた者
(4)詐欺又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、これを取り消させ、又はこれを変更させた者
(5)相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者
以上になっています。
  
簡単に言ってしまえば、自分の相続が有利になるように、人殺しをするなど生命に対する侵害行為をした場合と、同じく自分の相続が有利になるよう遺言書を書かせたり、偽造したりした場合、法律の定めにより、自動的に相続する権利を失うというものです。


A推定相続人の廃除
被相続人(※詳細追記)が推定相続人に相続させることを欲しないとき、家庭裁判所に請求してその者の相続権を奪う制度です。

この制度を使うには、下記の事由のいずれかがなければなりません(民法892条)。
(1)推定相続人が被相続人に対して虐待をしたこと
(2)推定相続人が被相続人に重大な侮辱を加えたこと
(3)推定相続人にその他の著しい非行があったこと

以上の事由があった場合、被相続人は家庭裁判所に申立をするか、あるいは遺言書にその旨記載し、被相続人の死亡後遺言執行者が家庭裁判所に申立をすることによって、推定相続人は相続人となる資格を失うというものです。


「被相続人に対し悪いことをした者は相続人になれない」−どちらも一般社会常識からいうと納得のいく制度だと思います。
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posted by きむたろ at 18:25| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 相続 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月11日

相続人は誰?(その2)

今回は、前回の相続人についての続き、配偶者と血族相続人についてです。

それぞれの定義は以下のとおりです。

T.配偶者
 法律上の婚姻関係にある夫婦の一方のことを言います。
 「配偶者」は戸籍の届出をしている夫婦でなくてはいけません。
 夫婦同然の生活をしていても、戸籍上夫婦になっていなければ、法律上の配偶者とは言えません。
 よって、相続人になることもできません。
 逆に、戸籍の届出をしている配偶者は、必ず「相続人」となります。

 例外は、「欠格事由」がある場合か「排除」されている場合です。
 これについては、また別の機会にご説明します。


U.血族相続人
 こちらは少し複雑です。
 「血族相続人」には3つの類型があります。

  @子    (第一順位)  数人いる場合、その全員が相続人となります。
  A直系尊属(第二順位)  一般的には亡くなった方の親(祖父母)です。
  B兄弟姉妹(第三順位)  亡くなった方の兄弟姉妹です。

 注意しなければいけないのは「これら3類型全てが相続人になることはない」ということです。
 「相続人」になれる資格は、@ABの順番でまわってくるのです。

 亡くなった方(被相続人)に子供がいれば、この「子」が相続人となり、Aの直系尊属、Bの兄弟姉妹は相続人にはなりません。
 次に、被相続人に子供がいなかった場合、次順位にあたる「直系尊属(親)」が相続人となるのです。両親が既に亡くなっている場合、祖父母が存命であれば、その方が相続人となります。
 そして、子がなく、両親も祖父母もそのまた祖先も亡くなっている場合、この時、ようやく「兄弟姉妹」が相続人となる順番がまわってくるのです。

この「配偶者」と「血族相続人」の双方が「相続人」となるのですが、そのどちらもいない場合ということもあるでしょう。この状態を相続人不存在と言います。

このように、民法では相続に関する細かいルールが決められています。
それでも、相続をめぐる「争い」は尽きないもので、相続ならぬ争族とも言われるくらいなのです・・・
posted by きむたろ at 08:40| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 相続 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月09日

相続人は誰?

相続とは何でしょうか?

難しく言うと、ある人が死亡した場合、その死者(「被相続人」といいます)と「一定の親族関係にある者」が、財産上の法律関係を承継することをいいます。

例えば、夫(父親)の死亡により、その配偶者である妻と子供が、生前夫(父親)が所有していた土地建物を引き継ぐことを言います。

「相続」により、死亡した者(被相続人)と「一定の親族関係にある者」がその財産を引き継ぐことができるのですが、この「一定の親族関係にある者」とは何でしょうか?

これは、民法の第886条から890条に規定されており、この「一定の親族関係にある者」のことを相続人と言うのです。


相続人は、大きく2種類に分けられます。
配偶者血族相続人です。

先ほどの例で言うと、夫(父親)が「被相続人」。
配偶者は「妻」
血族相続人は「子供」となります。


この「配偶者」と「血族相続人」の定義については、また次回以降に詳しくご説明したいと思います。
posted by きむたろ at 18:24| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 相続 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月09日

相続と税金

今日は相続と税金について簡単にお話してみたいと思います。

相続が発生すると「相続税」という税金を支払う必要がでてきます。
但し、これは誰もが必ず支払わなければならないというものではありません。

相続する財産の価格のうち、
「5,000万円+(1,000万円×法定相続人数)」で計算される金額については相続税はかかりません。これを基礎控除額といいます。

例えば、
2人の子供のいる夫婦のうち、ご主人がなくなられたというケースでは、
「相続財産」のうち、5,000万円+(1,000万円×3人)=8,000万円までは税金がかかりません。そして、税金がかからない場合には、届出などは一切不要です。
この場合には、特になにもする必要がありません。


次に「相続財産」の計算方法です。
財産として一番大きいものはやはり「不動産」でしょう。
これは、一般の売買価格が財産額というわけではありません。

不動産が「土地」の場合は「路線価」が基準になります。
これは、一般的には時価の8割〜10割が目安でしょう。
不動産が「建物」の場合は「固定資産税の評価額」が基準になります。
これは、一般的には時価の5割〜6割が目安となります。
一般の売買価格より相続財産の価額のほうが低めとなります。

この他の現金預金などの財産を加えて計算した金額が「相続財産」となります。

そして、こうして計算して算出した相続財産の価格が、
上記の基礎控除額を下回る場合には相続税がかからないのです。


しかし、こうして計算した金額が基礎控除額を上回ったとしても、
ここであきらめる必要はありません。

配偶者の税額軽減、未成年者控除など税金を軽減する方法はまだあるのです。


次回は、こうした控除の方法、相続発生前に少しでも相続財産を減らす方法など、
税金をできるだけ少なくする方法をご紹介したいと思います。







posted by きむたろ at 00:31| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 相続 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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