2005年05月17日

会社を作る(定款の作成1)

会社の設立手続きも、類似商号の調査(4/19)も終了し、必要とあらば許認可の有無の確認(4/28)も済めば、いよいよ定款の作成です。

定款とは、会社の組織活動を定める根本規則のことを言います。
「会社の規則」のうち最高位に位置するもっとも重要なものです。
これを作成し、公証人の認証を受けなければ、会社を設立することはできません。
この公証人による認証を受けた一番最初の定款のことを原始定款と言います。


では、この「定款」どうやって作るのでしょうか?

一番簡単なのは、「定款の書式」を買ってきて、商号や目的など必要事項を書きこんでいくことです。
ただ、それほど難しいものでもないのでワープロを使って自分で作ることもできます。
必要事項を打ち込んで印刷し、株式会社の場合は発起人、有限会社の場合は社員全員が署名押印します。尚、印鑑は実印です(印鑑証明書も必要です)

作成する部数は、公証役場提出用、会社保存用、登記所提出用の3部です。


次に、「定款」に記載する内容(記載事項)です。
この記載事項は、その重要度に応じて次の3種類に分類することができます。

1.絶対的記載事項
  定款に必ず記載しておかなければならない最重要事項です。
  これを書きもらすと定款自体が無効となり公証人が認証をしてくれません。
  作り直しになりますので要注意です。

2.相対的記載事項
  定款に記載しておかないと効力が生じない事項です。
  具体例は次回以降にご説明します。
  こちらは、記載がなくても定款が無効になることはありません。

3.任意的記載事項
  定款に記載するかしないかは、まったくの自由です。
  具体的には、営業年度(決算期)の定めなどがこれにあたります。
  

次に、それぞれの具体的な記載事項についてですが、長くなってしまいましたので、また次回以降にご説明したいと思います。

定款の記載例などはこちらのHPが参考になります。
http://www.koshonin.gr.jp/noframe/teikan.htm#1 (日本公証人連合会)
posted by きむたろ at 18:30| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 会社設立 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月28日

会社を作る(許認可の申請)

前々回(4/19)の類似商号の調査を終えれば、設立しようとしている会社のアウトラインはひとまず出来上がりです。

しかしここで注意しなければいけない点があります。

それは、会社の事業内容(目的)によっては、許認可の申請が必要となる場合があることです。

例えば「不動産業」を営もうとする場合、「国土交通大臣」又は「都道府県知事」の許可を得なければなりません。

許認可が必要な業種(目的)は、追記に記載しておきますので確認してみてください。
自分の設立しようとしている会社の目的が「許認可を要する事業」である場合には、事前に以下の事項を確認しておくことをお勧めします。


この許認可の申請は、会社設立後の手続きなので、直ちに行う必要はありません。
しかし、せっかく会社を作っても、許認可を得られずに営業することができなければ、会社を立ち上げる意味がなくなってしまう場合も多いと思います。

そこで、この段階で関係行政庁の意向を確認しておくことをお勧めしているのです。
追記記載の該当する行政庁に対して、将来会社を設立した時に許認可を取得することができそうか、事前相談をしておくのです。

ここでOKをもらっておけば、その後の会社設立の手続きを安心して進めることができるのです。
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2005年04月23日

会社を作る(外国人の代表取締役)

外国人を代表取締役とする会社設立は認められるのか?
これは実際によくある質問です。

結論から言うと「認められます」。
会社の代表者は、外国人でもまったく問題はありません。

商法上、株式会社の代表者は「代表取締役」とされており、
有限会社の代表者は「取締役」か「代表取締役」となります(※詳細追記)。
そして、これらの代表者が日本人でなければいけないという規定はありません。

これは、日産やソニーの代表者は外国人ですのであたりまえと言えばあたりまえです。


しかし、代表者の要件として「国籍とは別の決まり」があることは案外知られていません。


それは、会社の代表者は日本に住所を持っている必要があるということです。

ただ、会社を代表する取締役は何人いても良いことになっているので、
その中で最低1人、日本に住所を持っていれば大丈夫です。

例えば、株式会社で代表取締役が2人いる場合、
1人が日本人で日本に住所を持っていれば、
他の代表取締役が外国人で、日本に住所がなくてもまったく問題はありません。


また、会社の代表者はその社印を法務局に届け出することになっており、
その際、印鑑証明書の提出が求められています。

外国人の方で、印鑑登録をしている場合には、証明書をとって提出すればよいのですが、印鑑登録をしていなければ、サイン証明か拇印証明で代用することができます。


商法の改正により、最低資本金制度もなくなることが予定されており、会社を設立することはそれほど難しいことではなくなってきています。続きを読む
posted by きむたろ at 13:29| 東京 🌁| Comment(3) | TrackBack(0) | 会社設立 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月19日

会社を作る(類似商号の調査)

以前(4/4)「類似商号の禁止」についてお話しましたが、今回は類似商号の調査についてお話します。

新しく会社を作るにあたり、その社名(商号)は自由気ままに付けられるものではなく、類似商号の禁止のルールにより一定の制約を受けてしまいます。
そして「どの商号はだめ」で「どの商号はOK」なのかは、法務局(登記所)に行って調査してみなければわかりません。これが類似商号の調査です。


まず、「類似商号」についておさらいします。
 @同一市町村内
 A同一の営業
 B他人が登記したものと判然区別することができない(商号)
以上の条件を満たす会社が既に存在している場合には、新たに会社を作って設立の登記をすることができません。

従って、この条件に抵触しない商号であればOKと言うことができます。類似商号の調査は、上記の条件を満たす会社の存在の有無について調査するものです。


具体的には下記の手続きによります。

T.まずは、自分が作ろうとしている会社について、次の事項を決めなければなりません。
 @会社の所在地(商法上「本店」と言います)
 A会社の名前(商法上「商号」と言います)
 B会社の営業(商法上「目的」と言います  例:飲食業、建設業、広告業etc.)

U.自分の会社の本店所在地の管轄法務局(登記所)を調べます。
 下記ホームページを参考にしてください。
 http://info.moj.go.jp/

V.Uで調べた管轄法務局に行って「商号調査簿」を閲覧し類似商号を調査します。
 法務局に「商号調査簿閲覧申請書」があるので記入して提出します。
 ちなみに調査費用は自分でやれば無料です。

W.調査方法
 @「商号に関する商号調査簿」を閲覧し類似の商号がないかチェックします。
  例えば「トヨタ」という商号の会社を作る場合で考えます。

  この場合「トヨタ」という商号をもつ会社が既にあるかどうかを調べます。
  注意しなければならないのは、「トヨタ」というそのものズバリの商号ばかりでなく、
  例えば「日本トヨタ」「東京トヨタ」という商号も類似商号と認定されてしまうことです。

  この点について、判断が微妙な場合もあるため、よくわからない場合には法務局で確認するか、
  専門家に相談するかしてみてください。

  また、この調査は、株式、有限、合名、合資各会社すべてに共通です。
  例えば「株式会社トヨタ」はなくても「有限会社トヨタ」があれば類似商号となります。


 A@調査で類似商号にあたる会社が見当たらなければ調査は終了です。
  この先は必要ありません。
  しかし残念ながら類似商号にあたる会社が既に存在している場合には、
  次にその目的を調査します。

  「目的に関する商号調査簿」を閲覧し、自分が作ろうとしている会社の目的と
  かぶらないかを調査します。
  通常、会社は複数の目的を持たせることが多いのですが(1つでも問題はありません)
  その中の1つでも重複するものがあればダメという判断が一般的です。

  この点についても判断が微妙な場合もあるため、心配であれば法務局や専門家の判断を仰ぐ方
  が良いでしょう。


以上の調査により、問題がなければ原案で確定です。自分の作ろうとしている会社の「商号」と「目的」が決定しました。

しかし、逆に問題があった場合には、「商号」か「目的」あるいは「本店」を再度検討し、再び類似商号の調査をしなければなりません。

ただし、この「類似商号の禁止」は商法の改正により廃止されるかもしれません。
もう少し改正の行方を見定めてみるのも手かもしれません。
 
  
  

posted by きむたろ at 22:30| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 会社設立 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月04日

会社をつくる(類似商号)

会社を作ろうとする場合、まずは社名(商号※詳細追記)を決めなければなりません。

現在、会社の商号の決め方には「一定のルール」があります。これが類似商号の禁止というものです。
しかし、後述するように類似商号の禁止については撤廃の方向で動いていので注意が必要です。


では、そもそも類似商号の禁止とは何でしょうか?

商業登記法という法律の第27条には以下のように書かれています。
「商号の登記は、同一市町村内においては、同一の営業のため他人が登記したものと判然区別することができないときは、することができない。」

この趣旨は「その会社と取引しようとする人が勘違いして間違えたりしないように、紛らわしい商号の会社を設立することはできませんよ」と言っているのです。

例えば、「愛知県豊田市」に「トヨタ自動車」という「自動車の製造」をする会社を作って登記することはできません。
これから自動車を買おうとしている人が、かの有名なトヨタ自動車と勘違いして買ってしまう可能性があるからです(実際にはそんなことはないでしょうが)。

商業登記法は、こういった勘違いによる間違いをしないように、
 @同一市町村内
 A同一の営業
 B他人が登記したものと判然区別することができない(商号)
以上の条件を満たす会社が既に存在している場合には、新たに会社を作って設立の登記をすることができない、という規制をかけているのです。
これを類似商号の禁止と言います。

これから、会社を設立しようと考えている方は、会社の商号を決めるにあたって、
以上の3点につき、管轄の法務局に行って調査する必要があるのです。

この調査方法の詳細については、また別の機会に述べたいと思います。


ただ先に述べましたように、現在国会ではこの「類似商号の禁止」というルールは撤廃の方向で審議が進められています。

もし「類似の商号があるため好きな社名にできない」という方がいれば、この法改正の行方は要注目なのではないでしょうか?
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posted by きむたろ at 17:00| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 会社設立 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月24日

会社を作る(商法の改正)

会社を立ち上げて起業してみようとしている方は検討の余地ありです。


現在、2006年度施行予定の商法改正について国会で審議がなされています。
審議が順調に進めば、来年度商法(会社法)が大きく変わります。

ここでは、ライブドアによるニッポン放送買収問題で関心が高まっている敵対的買収についての議論もなされていますが、この詳細はまた別の機会に考えてみたいと思います。


さて、会社設立・起業に関連するのは下記の事項です。
 @最低資本金規制を撤廃
 A有限会社を株式会社に統合。合同会社を創設


@の最低資本金については、現行法では「株式会社」は1,000万円、「有限会社」は300万円となっています。特例として「新事業創設促進法」で、一定の条件の下(※詳細追記)、前記の最低資本金に満たない額、極端な話1円での会社設立(1円起業)ができるようになっています。

しかし、この特例の手続きは、経済産業局への届出が面倒であったり、5年内に前記の最低資本金以上とする増資をしないと強制的に解散させられてしまったりと制約の多いものでした。

今回の法改正で予定されている「最低資本金規制の撤廃」により、一定の条件や強制解散といった問題はなくなり、資本金1円で通常の会社の設立が可能となるものです。


Aは、@に関連して、最低資本金がなくなってしまった以上「株式」「有限」の垣根をとってしまおうというものです。「有限会社」がなくなり「株式会社」に一本化されます。
しかし、現行法の有限会社は、株式会社にはない特徴、「役員の任期がない」「法制度としての取締役会がない」など煩雑な手続きの省略ができるといったメリットもありました。

新法では、そのあたりも考慮されており、選択により取締役会不要の「簡易な機関構成の株式会社」とすることもできるようになっています。
また、役員の任期の問題は、現行の株式会社の「取締役2年 監査役4年」を「最長10年」とすることで解決を図っているようです。これは、一律任期なしとする議論もあったようで、現行の有限会社から比べるとやや面倒かもしれません。

他には「合同会社」なるまったく新しい形態の会社が登場してきます。
「合名・合資会社」と「株式・有限会社」を足して2で割ったようなもので、両者のいいとこどりをしようと言うものです。

ただ、これは実際にどのように利用されるかが現状では不透明な部分があり、本当に「使える」制度になるかどうかがまだ見えてきません。
今後の議論を見守っていく必要があるでしょう。


この他「類似商号制度の廃止」等もあり、会社設立をめぐる環境は大きく変わっていくことが予想されます。
今現在、会社を設立して起業をしてみようという方は、新法施行「前」がよいのか「後」がよいのか慎重に検討していく価値があると思います。

これは私見ですが、よほどの急ぎでもなければ現行法での1円会社は作るのはやめておくのが得策と思います。


いずれにしても、中小ベンチャーの創業も促す方向で法改正が行われていることは喜ばしいことです。
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posted by きむたろ at 12:23| 東京 ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | 会社設立 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月02日

会社を作る!

最近「起業」がはやっています。
私も、サラリーマンを10年ほどやってからこの仕事(司法書士)を始めました。

「独立したい!」という人の気持ちはよくわかります。


起業してなにをやるかはそれぞれの人の考え方、アイデア次第です。
ですが、商売をするにはある一定の形式(型)があります。

個人事業として商売するか、会社を作って商売するかです。
何が違うかというと・・・

・税金の納め方
・会社として世の中に認められているのかどうか

こんなところでしょうか。


「税金」のことは税理士が専門家です。
ここでは、かなり乱暴な言い方なのですが、
 かなり儲かっているのなら「会社」を作る
 それほどでもなければ「個人事業」
と言っておきましょうか。


「会社として世の中に認められているのかどうか」
これはどういうことでしょうか。
昨日書いたように、法務局に行くと「会社の登記簿謄本」というものを発行してもらえます。また、「代表者の印鑑証明書」というものも発行してもらえます。

但し、
これらの書類をもらうためには、
「会社」を設立したという「登記」を法務局に申請しておかなければなりません。

逆に言うと、
「会社」の設立の「登記」を法務局に申請するだけで、
「会社」が誕生してしまうのです。
※但し、会社を作るのには「資本金」が必要です!
 1円起業ってのもありますが・・・
 詳しくは、追記にて

そして、「登記簿謄本」だの「印鑑証明書」が
どうして「世の中に認められているのか」につながるのかと言いますと・・・

これらは、
銀行取引をするとき必ず必要になります。
会社名義で銀行口座を作るときには必ず必要になります。
また、会社の顧客の中には、これらの書類を要求してくるところもあるでしょう。
これらは「会社」の身分証明書のようなものなのです。


まとめてしまうと、
 手続きが面倒くさいけれども、節税できそうなのが「会社」
 手続きは簡単だけれども、節税しにくいのが「個人事業」
てな感じでしょうか。

ですから、
起業して事業がある程度軌道にのり、
利益がでてきた時点で「会社」を作るのが一番よいのではないでしょうか。




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posted by きむたろ at 18:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 会社設立 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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